インキュベ日記

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高野ひと深『私の少年』1〜4巻

スポーツ用品メーカーで勤務する30歳のOLが、12歳の小学生男子と出会って……というショタコンな感じが嫌で、評判になっているのを知りながら避けてきた。しかしたまたま1話だけ公式サイトで読んでみて、面白そうだなというので1巻だけ買って、そこからは怒涛の勢いで4巻まで購入。

ひとつ言っておきたいのは、これは小学生男子とどうこうする話では全然ないということ。というか恋愛感情ですらない。傷ついた二人の人間が、二人で肩を寄せ合って束の間、傷を癒やしたという物語である。しかし、そんなことが通る世の中ではない。傍目には、事案ですよ事案。これが男女逆転だったら、社会的にどれだけヤバいのかはわかってもらえると思う。12歳の小学生女子と30歳サラリーマンが、子供の親の許可もなく会って、「二人でいると傷が癒やされるんです、恋愛感情も性的欲求もゼロです」と言って、果たして30歳サラリーマンの主張がどの程度認められるかと言ったら、もう2chのまとめサイトで晒し上げられるのがオチである。

だけど、30歳のOLと12歳の小学生男子の心情に寄り添ったら……もうとにかくピュアなのである。少なくともこれは犯罪ではない。しかし社会は許さないだろう。

4巻では、彼らも成長して、30歳過ぎのOLと、中学生男子になった。これがどう影響するんだろうな。

というか、この物語がどこに着地するのか。幸せな結末など有り得るのか。

凄く気になる。

梅田阿比『裸足で、空を掴むように 梅田阿比短編集』

5/24

裸足で、空を掴むように 梅田阿比短編集 (ボニータ・コミックス)

裸足で、空を掴むように 梅田阿比短編集 (ボニータ・コミックス)

ミステリーボニータという少女漫画雑誌で連載している方らしい。

何となく絵に独特の色気があり、ハルタの連作作品に雰囲気が近いかなと思った。

作品はけっこうオカルトなものも多いが、それがまた絵柄に合っていて、けっこう面白い。他の作品も買ってみようかなあ。

増田里穂『スタンドバイミー・ラブレター』

スタンドバイミー・ラブレター (マーガレットコミックスDIGITAL)

スタンドバイミー・ラブレター (マーガレットコミックスDIGITAL)

いきなり告白されて振っちゃうんだけど、それからその男子のことが気になって……というガール・ミーツ・ボーイな少女漫画。キスもセックスもない、一昔前の少女漫画という感じが逆に瑞々しくて良い。

何となく、岩本ナオ『Yesterday, Yes a day』を思い出した。

incubator.hatenablog.com

町田翠『ようことよしなに』1巻

ようことよしなに(1) (ビッグコミックス)

ようことよしなに(1) (ビッグコミックス)

田舎町で娯楽のない高校生活を送る2人の女子高生の物語。先のことを何も考えていない、と言っても厭世的ではなく、もうただただ考えてないんだよねって感じが好き。

春場ねぎ『五等分の花嫁』1巻

五等分の花嫁(1) (週刊少年マガジンコミックス)

五等分の花嫁(1) (週刊少年マガジンコミックス)

頭は良いが貧乏な主人公(高2)が、お金のために、進級がヤバくなり引っ越してきた、金持ちだが曲者ぞろいの同学年の五つ子女子の勉強を見るという設定。Amazonにレコメンドされ、何となく面白そうで買ってみたのだが、正直この手の設定は多すぎるぐらいだから、もう少し何かないと突き抜けることはできないよなと思う。例えば、『ぼくたちは勉強ができない』も、五つ子じゃないという点を除けば大枠の設定はほとんど同じなのだが、こちらも何となく展開が見えて続きを買うのを止めてしまった。

山口つばさ『ブルーピリオド』1巻

ブルーピリオド(1) (アフタヌーンコミックス)

ブルーピリオド(1) (アフタヌーンコミックス)

普通にリア充でスクールカーストの上位だった高校2年生の主人公が、ふとしたきっかけで「絵」に目覚め、美大を目指すという設定。わたしは絵についてはもう全く駄目なのだが、巧くなって何かを表現できるようになりたいという漠然とした憧れが正直ある。これは昔からで、絵が駄目なら写真だとか、書道だとか、アクアリウムだとか、まあどれもやってないんだけども何となく「直感的」に「何か」を表現できる趣味があると良いなと昔から思っている。

ブログなんてのは、結局、言語で処理しているからね。

そういう意味で、この主人公の衝動は何となくわからんでもないというか。

それなりに丁寧で、素直に2巻が読みたい。と思ったら出てた。

KAITO『青のフラッグ』1巻

青のフラッグ 1 (ジャンプコミックスDIGITAL)

青のフラッグ 1 (ジャンプコミックスDIGITAL)

地味な男子(主人公)と、モテモテの友人。そしてその友人に恋する地味な女子。

この地味な女子は、主人公に友人への恋について相談し、行きがかり上、主人公には友人との仲を取り持つ……とまでは行かないが、上手く行くように多少フォローするようになる。そしてその作戦会議のために一緒に行動する主人公と地味女子を見て、友人は「二人はお似合いだね」と言い出し、さらに地味女子を焚き付ける主人公に不快感を抱く地味女子の友人(第4の登場人物)も登場して……とまあ、そんな感じ。

以下ネタバレ。気をつけてください。

上だけ読むとけっこう直球の青春恋愛漫画なんだが、一筋縄で行かないという感じもある。というのも、どうも主人公の友人と、地味女子の友人が、それぞれ、主人公と地味女子のことが恋愛対象として好きなんじゃないかなという示唆がある。そう匂わせていると感じただけなので違うかもしれないが、もしこの想像が正しいとすると、異性愛者2人と同性愛者2人による四角関係ということになるのだろうか。

世に溢れるBLなら簡単に男同士が引っ付くわけだけど、恋愛対象の性別ってそう簡単には変わらんと思うのよ。そうなると、何となくこの友人組は、最後は主人公と地味女子が引っ付くための「お膳立ての道具」にならざるを得ないのではないかという、危惧というか何というか。

2巻以降を読みたいという気持ちと、この想像が当たっているならあえて読む価値もないかなというのと。さて、どうしようかね。