西村公朝『極楽の観光案内』

宗教に興味のない人はどうでも良いかもしれないけれど、仏教関連の本。この人は坊主なんだけど、仏教と関係のある人が仏教を紹介したらこうなるだろうなあ、って感じ。門外漢としてキリスト教やギリシャ神話を紹介する阿刀田高なんかは、興味を引くかどうか、面白いかどうか、それを第一義に面白さを“伝えて”くれるのだけれど、西村公朝は、仏教の面白さを理解するために細かいところまで“説明して”くれる。どっちが良いかは好き好きだけれど、俺には細かすぎて退屈だった。とはいえ、細かくても、別に複雑だったり煩雑だったり難解だったりするわけではない。門外漢が都合良くエッセンスを述べるのには抵抗のある人もいるだろうし、まあ好みだろうな、この辺りは。