唐沢寿明『ふたり』

高校の教材にもなったらしく、世間の評価も高いようだ。以前は「スカした俳優が苦労を語る甘えたタワゴト」くらいにしか感じなかったが、斜に構えずに読めば、なかなか面白いと思う。世間で言われているほどの「感動」や「希望」を本書から受けることはないけれど、自分自身や周囲に対する唐沢寿明のイライラ感は、リアルに感じることができた。