御所嵩『宮澤ミッシェルストーリー』

元サッカー選手である宮澤ミッシェルについての本である。フランス人の父親と日本人の母親の間に生まれたミッシェルだが、兄が日本国籍なので、父親の意向で弟のミッシェルはフランス国籍にしたそうだ。それは父親がフランスに対して誇りを持っているから、日本に住んでいるからといって息子が2人とも日本国籍になるのが寂しいというのもあるそうだ。

とはいえ、宮澤ミッシェルはずっと日本で日本人として暮らしてきているのだから、日本代表になりたいという気持ちも当たり前に持っている。それで父親を説得して日本に帰化しようとするけれど、4回目の帰化申請でやっと日本国籍が認められたらしい。何と12年もかかったそうで、いやはや、お疲れ様としか言いようがない。日本がGOサインを出してもフランスがNOと言ったりと、色々と難しい問題もあったようで、何つーか、ちょっと気の毒ではある。日本で生まれて日本で日本人として生きてきたのだから(しかも母親と兄は日本国籍である)、もう少しスムーズに国籍を与えてあげても良さそうなものだけどねぇ。