大澤真幸 編『社会学の知33』

これまた社会学の入門書。この入門書は、それぞれの項のタイトルを「社会秩序はいかにして可能か?」「学校とは何か?」「日本社会はほんとうに特殊か?」といった風に「問い」の形式としている。そのことで、教科書的に軽々しく概念を提示するのではなく、知の探求の末の必然性として社会学の概念装置を理解させようとしているようだ。

項目が33と少なくない上に、1つ1つの項目も二段組の記述で8ページにわたりビッシリ書かれている。しかも20以上のコラムが花を添える。早い話ボリュームたっぷりなので全ての項目を隅から隅まで読む必要はないだろうが、なかなか興味深い論点もあるので、自分にとって興味のあるところを随時拾い読みしていけば良いと思う。