俺が最近ハマっている藤原和博が編著。主にホワイトカラーの仕事に就いている、藤原和博を含む108人の「履歴書」を質の高い読み物として集めた本――と書けばわかりやすいだろうか。帯を引用してみよう。
みんな最初は「フツーの人」。
……起業家、作家、女装家、弁護士、会計士、俳優、通訳者、女将、プロデューサー、教師、運転手……。［よのなか］でオリジナルな居場所を見つけた108人の［大人カタログ］。どう始め、どう失敗し、どう変わって、今、どう生きているか？
この本は、“大人モデル”と出会えるバーチャルな学校である。108人の育ち方、失敗談、そして今の仕事と人生をどう切り開いていったのか。「人生のつくり方」という名の108通りの授業を聴くつもりで、あなたの人生の調味料として味わって頂ければ幸いである。
108人の中には社会的に成功している人もいるし、成功していない人もいる。だけど彼ら彼女らは、自分なりの生き方を見つけ、あるいは見つけようと足掻いている。そういった姿は、比喩でなく、とても眩しい。何か特別に素晴らしいことが書かれているわけではないが、良い本に出会えたと思う。迷ったときに自分を見つめ直したり、挫折しそうな自分のモチベーションを高めたり、そんな時に読み返すような種類の本。年収や座右の銘といったデータなどもあるが、彼ら彼女らの個人的な「おすすめの本」はなかなか興味深かった。この中から何冊か新たに読んでみることがあるかもしれない。
