ねじめ正一『鳩を飛ばす日』

学校の入試問題で頻出ということで購入していた小説。少年の家に、生活苦に喘ぐ叔母の小さな娘が引き取られてくることになる――といったアウトラインである。大人は大人なりに、子どもは子どもなりに、様々な葛藤や不安を抱えつつ、それぞれが自分の人生を生きていく。ある種、物語の王道とも言えそうな展開で、非常に読ませる。老若男女、色々な人に読ませたい。