村上龍『空港にて』

空港にて (文春文庫)

空港にて (文春文庫)

留学情報誌に載せた短編集。龍本人が言うには、本書の表題作「空港にて」は、自分にとって最高の短編小説なのだそうだ。
時間を凝縮させた手法を使って、他人と共有できない個別の希望を描いた――と「あとがき」に書いていた。執拗な描写ぶりは確かに独特の小説世界を形成している。