ポール・R・シーリィ『あなたもいままでの10倍速く本が読める 常識を覆す速読術「フォトリーディング」』

あなたもいままでの10倍速く本が読める

あなたもいままでの10倍速く本が読める

フォトリーディング・ホール・マインド・システム(広義のフォトリーディング)」は、「準備」「プレビュー(予習)」「フォトリーディング」「アクティベーション(活性化)」「高速リーディング」という5つのプロセスから成る読書技術である。簡単に書けば、無意識状態での脳のチカラに着目し、ページを映像のように脳に写し取る(これが狭義のフォトリーディング)。しかしこれはあくまでも無意識なので、当人に文章を脳内に記憶・保存したという自覚はないし、このままでは(基本的には)使えない。フォトリーディングした内容を使いこなすには、あらかじめ読書の目的を十分に明確化しておく必要があるし、読んだ内容をアクティベーション(活性化)させる必要もある。深い理解を求めるならば、マインドマップの作成や通常の読書も必要になる(尤も、通常の読書と言ってもフォトリーディングした後なので高速リーディングが可能)。また目の速い動かし方の訓練は不要だが、フォトリーディングの実施にはページの見方にコツが要る。
つまりフォトリーディングは、目の動かし方を訓練する類の速読術ではないし、5分やそこらで辞書のような専門書を100%理解できるわけでもないし、サヴァン症候群の症例のように一度フォトリーディングした本の内容を一字一句間違えずに脳内で再現できるというわけでもない。その意味でフォトリーディングは決して魔法ではないし、万能でもない。しかし人によっては5〜10倍のスピードで本を読むことも可能かもしれないし、有益な考え方であることは確かだ。俺も今後、ちょっと真面目に(そして辛抱強く)フォトリーディングに取り組んでみたいと思う。明確な結果が出たら、ブログを通してまたフィードバックしたい。
なお翻訳は、著名な経営コンサルタントである神田昌典