鹿島麻耶『学園夢探偵獏』

学園夢探偵獏 (アフタヌーンKC)

学園夢探偵獏 (アフタヌーンKC)

月刊アフタヌーンで掲載された作品。悪夢を見てしまうという男子高校生が主人公なのだが、エロ&ミステリアスな雰囲気がかなりツボ。絵柄のクセは強いが、チカラのあるフォルムで個人的には好きである。ストーリーも、心理学の夢分析や夢判断といったアイテムを上手く使い、荒唐無稽な内容でありながら、夢=オカルト不思議ワールドへようこそ! みたいな安易さが全然ないのも良い。
でも夢分析や夢判断というのは一体どの程度の妥当性があるんだろうか。忘れられない夢と言えば、小学生の頃、夜中に起きてトイレで小便をする夢を見て布団を濡らしたことがあったが、これは単に尿意をもよおしていただけだろうな! 確か5年生だったと思うが、ちゃんと寝る前におしっこ行っとけよ俺。あと幼稚園の頃、火事の夢を見て、えらい怖かった記憶があるが、ネットで調べてみると、火事は「一時的な情熱にとらわれている表れ」らしい。
ほー、幼稚園児が、情熱、ねえ。火=情熱とは何と安直な……。
ところで作者が滝沢麻耶名義で出した『リンガフランカ』という漫画も実はかなり気になっていたのだが、表紙のクセがあまりにも強く、食わず嫌い状態であった。『学園夢探偵獏』は面白かったし、こっちも読んでみようかな。
リンガフランカ (アフタヌーンKC)