藤瀧和弘+マツダ+トレンド・プロ『マンガでわかる電気』

マンガでわかる電気

マンガでわかる電気

トレンド・プロとオーム社のタッグによる『マンガでわかる統計学』シリーズは、面白いだけでなく(統計学に詳しい先輩から見ても)結構な良書なのだが、そのタッグが他にも色々な本を出していることを知り、図書館で借りてみた。
漫画のパートだけなら30分もあれば読めてしまうのだが、これがなかなか侮れない。直流(例:乾電池)と交流(例:コンセント)では感電した時の体の「痺れ方」が違う――なんて初めて知ったのだが、その理由は科学的に理にかなっていて「ほほー」と唸ること確実である。ちなみに直流電流の場合は「針で刺したようなチクッとした痛み」で、「交流電流の場合は「ビリビリする」そうだ。先ほど「理にかなっている」と書いたように、直流と交流の意味合いをきちんと考えればわかるけれど、気になる方は、まあ騙されたと思って本書の科学的かつポップな解説をぜひ読んでいただきたい。
その他にも侮れないトリビアは結構ある。例えば、俺は今まで「半導体」の定義なんて考えたこともなかったが、実は電気を通しやすい「導体」と電気を通しにくい「絶縁体」の中間的な性質を持ったものらしい(俺は科学の完全なる門外漢なので「中間的な性質」という表現が厳密な意味で正しいのかどうかよくわからないが、まあ本書の表現をそのまま書いておく)。で、その中間的な性質というのが何を指すのか、漫画とわかりやすい説明で、明快に説明してくれるのである。
なお、オーム社はトレンド・プロ以外ともタッグを組んで色々な教育漫画を出しているので、これから他のシリーズも図書館で借りてみたい。暗号まであるようだ。