S.M.ロス＋G.R.モリソン『教育工学を始めよう』

教育工学を始めよう―研究テーマの選び方から論文の書き方まで

教育工学の基本ではなく、教育工学の研究者になるための基本を解説している。学会発表に向けたプロポーザルの書き方とか、研究成果の効果的な発表の方法とか、学会誌への研究論文の掲載についてとか、教育工学の定義の変遷とか。つまりビジネスの世界に身を置く実務家やコンサルタントにとって直接的に役立つ本ではない。
俺は教育工学そのものの解説を期待していたので、正直に言うと「当てが外れた」感じなのだが、とはいえ「つまらない」というわけでもない。大学生や大学院生には相当参考になるだろうし、俺のような門外漢であっても、そういう本だと割り切って読めば、研究生活が具体的に想像できてそれなりに楽しい。