勝間和代『勝間和代のビジネス頭を創る7つのフレームワーク力』

俺の読んだ限りでは、2点の間違いがある。
ひとつは、マッキンゼーの7Sの説明である。勝間和代は、マッキンゼーの7Sをハードの3Sとソフトの4Sに分けた上で、ハードの3SはStrategy(戦略)・Staff(人材)・System(システム・制度)だと解説しているが、ハードはStaff(人材)ではなくStructure(組織構造)である。もしかすると、ここには勝間和代なりの考え方が反映されているのかもしれない。しかし7Sのような有名なフレームワークの場合、他の人も知っている可能性は高く、お互いの前提が異なるまま議論をしてしまうと、あとでとんでもないことになりかねない。一般的な理解と違う解釈をする場合、それなりの説明が必要だろう。
もうひとつは、ピラミッド・ストラクチャーとロジック・ツリーの解説である。両者は同じものだと本書には書いてあるが、樹形図という形こそ似ているものの、両者は完全に別物である。
物凄く基本的な間違いなんだけど、これらは誤植ではなく、著者の認識違いである。ざっと読んだだけだから、他にも間違いがあるかもしれない。なんだかなー。