『NATIONAL GEOGRAPHIC (ナショナル ジオグラフィック) 日本版』2009年7月号

NATIONAL GEOGRAPHIC (ナショナル ジオグラフィック) 日本版 2009年 07月号 [雑誌]

NATIONAL GEOGRAPHIC (ナショナル ジオグラフィック) 日本版 2009年 07月号 [雑誌]

質の高い写真やドキュメンタリー記事によって地球の素顔を伝えるビジュアルマガジン。写真も記事も極めて質が高く、「買う」に値する数少ない雑誌のひとつ。
しかも今月号は、特に見所が満載である。
特集記事である「水に支配された都 アンコール」は、文字通りアンコール遺跡の特集。あくまでも冷静な筆致と、その奥にアツい情熱が垣間見える、いかにもナショジオらしいドキュメンタリー記事。そして、もはや言うまでもない美麗な写真。流石だよ。




「望遠鏡:新たな時代へ」も良い。これは、とにかく写真がかっちょいい。こういうのを子どもの頃や思春期の頃に見たら、SFオタクになっちゃったり理系に進んじゃったりするんだろうなー。見たかったような、見たくなかったような……。



「地球のいのち シロナガスクジラ」「ニュージーランド トンガリロ国立公園」「砂漠に恐竜を求めて」の記事も、揃いも揃って素晴らしい。とても全部は紹介できないので、写真だけ紹介しとこう(ナショジオのHPに行けば、他の写真や記事の概要も確認できます)。



毎月、ナショジオらしいテーマで活動する人を取り上げる「地球人物記」という連載も、今月号は特に得るところが多かった。今月号の大倉正敏さんは、公務員として働きながら、日本初のティラノサウルス類や日本最古の魚類など貴重な化石を幾つも発見してきた方だ。そして見つけた化石は、自宅に宝物殿を構えることなく、大学や博物館に寄贈している。「研究が進むのなら使ってくださいと、彼の中で清く決めているんでしょう」とのこと。こうした生き方もあるんだな……。
まだある。
まず、特別付録として「見てわかるアンコール王朝」という、B4用紙4枚分(ということはB2用紙?)のポスター的なものがついている。これは表面が東南アジアの地図と解説で、裏面がアンコール王朝の年代記と解説。
さらに日本版の特別編集版として「これからのグリーンライフ」という別冊までついてきた。これは「化石燃料時代の終焉」「再生可能エネルギーの潜在力」「エコ住宅で省エネ生活」と、ひとつひとつは最近よく見るテーマだが、これがナショジオの美麗な写真と共に解説される。
つーかなんなの、なんなの? スゴいぜ今月号! こんなに大盤振る舞いして良いの? 今月号はお気に入りの写真が多すぎて、思わず写真の引用も大盤振る舞いしたが、他の写真も見たい方は、↓の公式サイトで思う存分堪能してください。natgeo.nikkeibp.co.jp