インキュベ日記

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日本橋ヨヲコ『バシズム』

バシズム 日本橋ヨヲコ短扁集 (KCデラックス ヤングマガジン)

バシズム 日本橋ヨヲコ短扁集 (KCデラックス ヤングマガジン)

日本橋ヨヲコを初めて知った漫画。この本の発売直後に本屋で見かけ、「何か面白そう」と思ってジャケ買いしたのがきっかけなのだが、大正解だった。
テクニック的にはスターシステム(正確にはハイパーリンクの方が適切らしいが)の採用や線の太い絵柄、自分の漫画のキャラを愛するが故の様々なプチ企画(漫画のキャラクターへのインタビュー等)による漫画の盛り上げ……といった点が挙げられるが、漫画家としての一番の特徴は、青春が故の「青臭い若さ」を、その欠点や失敗も含めて全肯定し、その素晴らしさを描き続けているという点にある。
言うまでもなく青春時代には嫌なことも格好悪いこともいっぱいあるわけです。当たり前だけれど、青春時代は少なくとも良いことばかりではない。日本橋ヨヲコは、そうした欠点を十二分に理解し、むしろ進んで認めつつ、しかしそれでもなお「青春時代や青春時代に出会った仲間は光り輝いている」ということを叫び続けているのである。
より乱暴に解釈すると、「青臭さから来る暴走や失敗は、実は一周回って格好良いんだよ」ということまで日本橋ヨヲコは伝えたいのではないかと俺は思う。