井上雄彦『リアル』12巻

リアル 12 (ヤングジャンプコミックス)

リアル 12 (ヤングジャンプコミックス)

SLAM DUNK』『BUZZER BEATER』『バガボンド』などで知られる漫画家による、車椅子バスケ車椅子バスケに関わる人々を描いた漫画。スラムダンクに比べると地味な描写も多いが、俺はスラムダンクに勝るとも劣らない傑作だと思う。
12巻では、プロのバスケット選手になるべくトライアウトを受けた野宮朋美の挑戦が終わり、物語のスポットライトは再び戸川清春高橋久信に当たる。そしてスコーピオン白鳥に……。
交通事故で脊髄損傷になった白鳥は、高橋久信と同じ病院に入院する。日本を代表するヒール(悪役)レスラーである白鳥は、立ち上がることすら難しい(ただし損傷部位の兼ね合いから不可能ではない)と言われているにもかかわらず、わずか3ヶ月で歩き、そしてリングに立つと周囲に宣言するのである。
正直、心が震える……。
13巻は漫画史上に残る覚悟と熱狂が描かれるのではないだろうか。早くも待ち切れない。
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