インキュベ日記

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小山登美夫『現代アートビジネス』

現代アートビジネス (アスキー新書 61)

現代アートビジネス (アスキー新書 61)

奈良美智村上隆といったアーティストを世に送り出した立役者の一人らしい。現代日本のアートシーンを牽引する中心的ギャラリストで、閉鎖的な日本のアート業界の風通しを良くしたいという思いから、本書を書いたらしい。著者のことは本書で初めて知ったので「らしい」が続くが、ギャラリストという位置づけは面白いと素直に思った。ギャラリストは画商と違ってギャラリー(展示空間)を持って企画展示をする人である。

画商がブローカーや営業マンに近く、コレクターの立場に沿って活動しているとすれば、ギャラリストはマネージメント業者やプロデューサーにより近く、アーティストの側に寄っていると言えるでしょう。

これまでアートビジネスというと細野不二彦の『ギャラリーフェイク』の世界しか知らなかったこともあるが、フィクションではない生の声が誠実に書かれていて、なかなか面白い。