ヤマザキマリ『テルマエ・ロマエ』6巻

テルマエ・ロマエVI (ビームコミックス)

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テルマエ・ロマエ コミック 1-5巻セット (ビームコミックス)
阿部寛主演で映画化されるなど大反響を巻き起こした風呂漫画も、これにて最終巻。古代ローマと現代日本を「入浴」や「浴場」といった切り口で繋いでみせる豪腕は見事という他なく、非常に楽しませてもらった。一発ネタを6巻まで引き延ばしたという見方をする人もいるようだが、俺は一発ネタに見えた設定を、手を替え品を替え、ここまで料理し尽くしたことの方が評価に値することだと思う。まあ最後は時空を超えたラブコメ風味な話になったが、これも物語を綺麗に終わらせるための仕掛けと考えれば、それなりに面白いと俺は思った。
ヤマザキマリはシリアスからコメディまで幅広く漫画を描いているが、この路線(古代ローマ関連)はもう少し描いていくようで、巻末に新連載について書いてあった。楽しみ。