『あなたの人生に最高の間取りをつくる本』

あなたの人生に最高の間取りをつくる本 (エクスナレッジムック)

あなたの人生に最高の間取りをつくる本 (エクスナレッジムック)

3〜4年ぐらい前、ジュンク堂池袋店をぶらぶらしていたときにたまたま手に取って、面白そうだなと思ったのに買い忘れたムック本。2ヶ月ぐらい経ってから買い忘れたことに気づき、何度も色々な本屋やAmazonで探してみたのだが、なんせ「大判のムック本的なもの」ということしか覚えておらず、正式な書名や出版社を覚えていなかったので、結局見つけることはできなかった。でも、先日ふと飯塚豊『間取りの方程式』という本を本屋で手に取って、この人が書いていることは私が読みたかったことに非常に近いと思い、飯塚豊の名前で検索しまくって3冊ほどムック本を買ったところ、そのうちの1冊が、まさに探していた本だった……と、長々と書いたわりには大したことのない説明ですね、ええ。
閑話休題。要するに本書は、間取りや家・良い間取りの家を建てるポイントを紹介しているムック本なのだが、この本では平面的な間取りだけでなく「段差」にも着目した立体的な間取りが多く、また「子育て世代における親子の距離感」とか「エントランスはどうあるべきか」みたいなものを、間取りを通して考察している。
私の記憶では、「なぜ日本では父親と母親の個室はないのに子供部屋はあるのか」とか、「(水回り云々の現実問題を除けば)リビングはどこに置くべきか、そもそも必要か」とか、「子供部屋に鍵は必要か」といった、家族制度にまで踏み込んで掘り下げた論考が載っていたイメージだったが、それは本書を読んで刺激された私の妄想だったのだろう。しかし段差を活用した間取りというのは、微かだが記憶にあるので、これが探していた本である。
悪い本ではないが、私の興味関心の在り処を勘案すると、そもそも本書を発掘するきっかけとなった飯塚豊『間取りの方程式』の方が面白いかも。
間取りの方程式