真山仁『売国』

売国

売国

真山仁は対照的な二人の主人公を配置することがよくあるが、今回は、気鋭の検察官・冨永真一と、宇宙開発に挑む若き女性研究者・八反田遙の二人である。一見何の関係もなさそうな二つの物語が交差していく様は面白いが、正直、ハゲタカシリーズほどではなかったかな。何となく消化不良というかね。