インキュベ日記

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藤原智美『文は一行目から書かなくていい』

文は一行目から書かなくていい ? 検索、コピペ時代の文章術

文は一行目から書かなくていい ? 検索、コピペ時代の文章術

けっこう具体的な指摘があって参考になった。

特に興味を覚えたのは「文章は真似から始まる」というくだり。昔の文豪がやったという模写については昔から興味があったのだが、これまでやったことはない。しかし文章の一行・一文字・一音を徹底的に味わうために、年に数冊ぐらいは模写をしても良いのではないか……と前から思っていた。その背中を押してもらった気分である。

あとは何の文章を模写するかが問題だなあ。ストーリーや世界観を含めた面白さということでわたしはよくSFを読むが、最初は志賀直哉の短編とか、谷崎潤一郎の『陰翳礼讃』とか、夏目漱石とか、そのあたりを模写する方が文章の修練には良いのかもしれない。あるいは著者お気に入りの長谷川四郎とか。長谷川四郎の文章は確かに巧いと思った。