- 作者: 高橋源一郎
- 出版社/メーカー: 筑摩書房
- 発売日: 2012/04
- メディア: 文庫
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しかしいずれにせよ最近のわたしは、小説とは何かとか文学とは何かとかいったことにはほとんど興味を持てなくなってきた。面白い「物語」と出会えたらそれで良いではないかと。どこぞの評論家が以前、村上龍は小説的・村上春樹は物語的だと評していたが、まあそれならそれでも良いですよ別にというね。少なくともこれまでのわたしは村上龍も村上春樹も単に「面白いもの」「心が震えるもの」として受容し、それで何の不都合もなかったからである。あと10年……いや15年若く本書に出会っていたら、また違う感想を抱いたかもしれない。