小宮一慶『図解「ROEって何?」という人のための経営指標の教科書』

図解「ROEって何?」という人のための経営指標の教科書

図解「ROEって何?」という人のための経営指標の教科書

会計や財務や経営指標に関する本は、拾い読み(このブログに書いていないもの)も含めるとかなりの数、手に取ってきた。そして都度、わかりやすいだのわかりづらいだのと言ってきた。だから経営指標もある程度はわかるし、基本的な会計や財務の考え方もわかる。だが、普段わたしが財務を専門としていないこともあり、どうも「もや」がかかっている状態が続き、それが晴れることは一度もなかった。端的に書くと「腹落ち感がない」状態なのである。わたしは会計やファイナンスについては、まだ他人に自信を持ってどうこう言える状態ではない。

そんな中、本書はこれまで読んだ本の中で最もその「もや」が晴れそうだという手応えを得られた本である。会計知識ゼロの初心者でもゆっくりしっかり読めば理解できる丁寧な説明で、かつ初級編・中級編・上級編と段階を追って説明が高度化していく。わたしが何となく感じていた「ROEってそこまで万能なのか?」「ROEが高ければ良い企業とは言えないだろう」という疑問にもしっかり答えてくれている。

10回は読み返したい。

Kindle版で読んだが、紙の本でも買おうかな。