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インキュベ日記

書評2700冊・漫画評4000冊・DVD評400枚の「質より量」な記録サイト(稀に質も重視)

『メタルギアソリッドV グラウンド・ゼロズ』

日本が誇る、泣く子も黙る潜入ステルスアクションゲーム。日本の中で人気のあるゲームシリーズというのは結構多いが、世界的に人気を博しているゲームシリーズはそう多くない。その中でも本シリーズは世界的にもマニアを生んでいる名作と言って良い。

ただ本作は、PS4の発売時期に合わせるという大人の事情によって、導入編と本編に分かれて発売されており、本作はその導入編である。本作発売後、Amazonのレビューでは、分量が少なすぎて「物足りない」「金に見合わない」という評価で溢れたが、まあ「導入編」ということを考えると「物足りない」という評価を受けるのは仕方ないだろう。むしろその飢餓感を煽る使命を持っているのだ。しかし「金に見合わない」かと問われると、(大満足とは言えないまでも)まあこんなものだと思う。

そもそも本作は、過去作よりも難易度がかなり上がっている。全部クリアするには相応の時間がかかったし、カセットテープやワッペンの回収・トロフィー獲得といったやり込み要素はとても完全にはやれておらず、ノーキル・ノーアラートもアクションが苦手な私には達成できていない。遊び尽くすには更に大幅な時間がかかりそう。本編発売前にプレイしておいて良かったと素直に思う。

余談

コナミという糞会社が小島プロダクションを解散させてしまった。この時代、ビジネス上で大きな利益を得られるのはプラットフォームを牛耳った会社で、最もリスペクトされるべきなのはクリエイター。ゲームソフト会社はどちらでもないが、クリエイターを長期的に雇用し、育成し、世に放つという意味では、クリエイターと「ほぼ同義」という見方もできる。そういうゲーム会社はリスペクトされて良い。しかしコナミはリスペクトされない道を選ぶようだ。

コナミが小島プロダクションを解散させた後やろうとしていることは、スマホとパチンコへの注力である。

スマホでやりたいことというのは、下らないゲームを作って大当たりに賭けるという博打的戦略&課金モデルでシャブ漬けの如くユーザーから搾取するという悪質商法である。そしてパチンコは……いや、これは改めて言う必要すらあるまい。センスのない大音量の空間と機械的な金属球の動きで人を洗脳し、かつ中毒症状に陥らせ、時間と金銭に怠惰な人間を育成する、「遊び」の本来的な意義とはあまりにもかけ離れた代物である。しかしパチンコはともかくスマホへの注力というのは、非常に安易な選択だ。大型ゲームをきっちりと開発・発売して収益を確保するという海外のゲームメーカーとは真逆と言って良い戦略である。

海外ゲームメーカーも厳しいとかコンシューマゲームは終わったと「したり顔」で言う人も多いが、じゃあ「スプラトゥーンはどうなの」と言いたい。スプラトゥーンの対応機種は苦戦を強いられているWii U(2014年度までに国内では197万台)で、シリーズ物でもない。しかしスプラトゥーンは既に100万本以上売れている。Wii Uというハードの販売も加速しており、このゲームのためにWii U本体を買った方も多いだろう。しかしスプラトゥーンはスマホゲームとは真逆のゲームで、コンシューマゲームのユーザー体験を突き詰めた結果、売れたゲームである。