日本橋ヨヲコ『少女ファイト』13巻

少女ファイト(13) (イブニングコミックス)

少女ファイト(13) (イブニングコミックス)

全体で俯瞰すると大傑作漫画に違いないわけだが、この1〜2巻は「あんまり」という感じ。

理由は明白で、作者が物凄い情熱と愛着を持って描いているサブキャラクターやライバルキャラクターに対して、こちらは作者ほどの情熱も愛着も持ち得ないからである。正直、主人公とその周辺(チームメイト、主要ライバル、幼馴染みなど)によりスポットを当てて、さくさくとテンポ良くストーリーを進めてほしい。

女性漫画家というのは(というと性差別主義者のように誤解されそうだが、あくまでもわたしが読んできた範囲で)男性漫画家よりも自分の生み出したサブキャラクターやライバルキャラクターに対して強い愛着を持つ傾向があるように思う。その典型例は『おおきく振りかぶって』のひぐちアサであるが、日本橋ヨヲコも自分の作品やキャラクターを猛烈に愛しており、やはりそういう傾向があるように思う。