山田芳裕『へうげもの』24巻

へうげもの(24) (モーニングコミックス)

へうげもの(24) (モーニングコミックス)

どうしても「武」よりも「美」や「数奇」に心惹かれる武将・古田織部(古田左介)が、武と数奇の狭間で自分なりの数奇道を追いかけていく一代記……なのだが、もう舞台は大阪夏の陣。人生のクライマックスである。25巻か26巻で終わる感じかなー。

この作品は少々長くなりすぎたきらいがあるものの、やはり通してみると鬼のような大傑作である。2巻や3巻で本能寺の変が起こり、せいぜい10巻行くか行かないかで千利休(千宗易)が斬首された。それなのに作品世界は24巻まで続いている。よくぞここまで書き切ったという思いが強い。のだが、実際はまだ終わっていない。本当の終わりはもうすぐ、刮目して待ちたい。