天原+masha『異種族レビュアーズ』3巻

異種族レビュアーズ 3 (ドラゴンコミックスエイジ)

異種族レビュアーズ 3 (ドラゴンコミックスエイジ)

1巻に書いたこととほぼ同じなのだが、もう1回書く。

本作の舞台は、人間だけではなく、エルフだのドワーフだのサキュバスだのも普通に生活しているファンタジー世界である。主人公たち御一行は、様々な種族の風俗を体験するのだが、体験する側も店側も、種族がたくさんんいるので、種族によって感じ方が違う……という設定の漫画。

まあ下ネタと言っちゃ下ネタなんだが、どちらかと言えば思考実験めいた面白さがある。例えば、エルフというのは300年でも500年でも生きるというのがファンタジー界隈での通説で、本作もその設定を踏襲しているわけなのだが、人間から見ると300歳のエルフは「見た目が若い」から「美しい」わけである。しかし人間よりも嗅覚が遥かに優れた他の種族や、そもそも美醜の観点が人間とは異なる種族は、300歳のエルフを「美しい」と想うのか、それとも「とんでもないババア」だと想うのか? といった具合である。

やや出オチ感の強い漫画だが、3巻でも相変わらずの面白さを継続しており、素直に楽しめる。でも正直そろそろネタ切れだろうから、4巻か5巻で大きな動きがあって完結になるんだろうな、とは想う。