三田誠広『僕って何』

主体性のない主人公がセクト闘争に翻弄されていく中で自らのアイデンティティを問い直していく姿を描いた小説だが、例によって文章はイマイチだ。でも、色々な角度から読み返すことができるし、やっぱり全共闘世代や全共闘を生で見た世代は俺らの世代とは違った見方をするんだろうなと思ったりして、わりと面白く読み返した。