団鬼六『妖女』

妖女 (太田新書)

妖女 (太田新書)

家に残っていた団鬼六は全て読み返してしまったが、新刊が出ていたので購入。
本書は、2人の知り合うまでの経緯や身分・過去・心理的な描写などがなく、パーティーで知り合ったばかりの男女がそのまま階上に上がって小部屋で一晩中セックスをしまくる、ポール・ヴェルガンの『マドモワゼル・リリアーヌ』を参考に書いたらしい。本書はそこまで極端ではないが、まあ大半がセックス・セックス・セックスである。しかしセックスのないポルノ小説も切ないから、これはこれで良いのだろうと思う。
ちなみに「幼女」ではないので念のため。