荒俣宏『奇人は世界を制す エキセントリック』

あるジャンルに過剰なまでに魅せられた人々を「奇人」とも「オタク」とも呼ぶ。アラマタ自身、相当な奇人だが、アラマタは「奇人」それ自体に対しても過剰な偏愛を見せ、エキセントリックの代表格・水木しげるとの親交も深いし、奇人の人生やエピソードを扱った本を何冊か出している。本書は、その代表作(というか手に入れやすい本)である。
俺は残念ながら、アラマタほどには奇人を偏愛することはできないし、覚悟を持ってエキセントリックに生きることもできない。しかし通常のモノサシでは測れないエキセントリックな人々が、世界を豊かにしてくれることは確かである。非常に興味深い本。