新井英樹『シュガー』4巻

シュガー 4 (アッパーズKC)

シュガー 4 (アッパーズKC)

圧倒的な躍動感で動き回り喋りまくる、異色のボクシング漫画。
自身の社会人にあるまじき態度が原因で、縁故採用されるはずの職場・天海から不採用を受けてしまい、「失せろ」とすら言い渡されたリン。寮近くの中尾ボクシングジムを再訪し、もはや逆恨みですらなく、単なる八つ当たりで、東洋太平洋3位&世界ランキング14位の所属ボクサー・新藤をバカにし、突然スパーが始まる。新藤の能力は圧倒的だが、しかしボクシング4日目のリンの才能は、一部分において東洋太平洋3位すら圧倒する。スパーに居合わせたボクシング雑誌記者は、思わずつぶやく。

ボクシングの‥‥本質的魅力とは
英雄‥‥待望であり
天才願望に‥‥ある!!

リンはスパー後、たまたま前を通った先輩板前の寮の部屋に入り込み、職場から許しを得るべく小癪に動き始める。本巻もやはり主人公に感情移入できないが、圧倒的な存在感に、強く惹かれる。