- 作者: 劇団ひとり
- 出版社/メーカー: 幻冬舎
- 発売日: 2006/01
- メディア: 単行本
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お笑い芸人は仕事として日常的に「ネタ」を書くこともあり、文章力や構成力もなかなかのものだが、一番の魅力は、お笑い芸人としての「一人芝居」の魅力にも通じる、人間観察の深さであろう。お笑い芸人としての強みがここまで小説の描写にも活かされるとは、想像も出来なかった。「陰日向」に生きる「格好悪い人々」に対する優しい眼差しも好きだ。しかもお笑い芸人らしく、毎回「オチ」がついている。
劇団ひとり、意外に小説家は天職かもしれない。久々に「作家」単位で読破したいと思う人が出てきた。しかしまだデビュー作。さらに今後こなれてきて技量を増すのでは……と考えると、早くも次回作が待ちきれない。