『時効警察』4巻

時効警察 4巻 [DVD]

時効警察 4巻 [DVD]

資料整理および遺留品の返却をする時効管理課でまったりと働く霧山修一朗(オダギリジョー)が、三日月しずか(麻生久美子)と一緒に、時効を迎えた事件をあくまでも趣味で捜査する――という一話完結モノのコメディーミステリー。テレビ朝日の深夜ドラマのコメディーである点、推理モノではあるが謎解きそのものを重視するわけではない点、膨大に配置されたトリッキーで細かいネタがちょいちょい伏線になっている点など、特徴が『トリック(TRICK)』に似ており、俺の非常に好きなタイプのドラマである。本作の魅力は多々あるが、「時効になって逃げおおせた犯人を警察官が趣味で追いかける」という倒錯じみた設定の妙と、魅力的なキャラクターによるコントを思わせる会話の応酬は、特筆すべき魅力であろう。
DVD第4巻には以下のエピソードを収録している。

#7「主婦が裸足になる理由をみんなで考えよう!」
#8「桜咲く、合格通知は、死への招待状?」

第7話は、秋津聡子(葉月里緒奈・元は葉月里緒菜)がゲスト。昭和43年の三億円事件を模した平成三億円事件が時効を迎えた日、秋津聡子が「事件について話したいことがある」電話をかけてくる。電話で応対した霧山が彼女と会ったところ、彼女は警察の手ぬるい捜査を告発する手記執筆のために、遺留品が必要だと言うのである。どうにも怪しいので、霧山は真相を究明し、聡子が犯人だと確定したら返却すると約束する――というプロローグ。真相究明も何も、そもそも時効を迎えている事件なのだが、時効を迎えた事件の遺留品の返却は時効管理課の数少ない主業務なので、これはもう「仕事熱心」と言うべきだろう。
ちなみに第8話は、霧山(オダギリジョー)と瓜二つの山崎晋也(これもオダギリジョーが配役)というキャラクターがかなりオイシイ。ゲストの櫻井淳子よりも確実に目立ってるね。