茂木大輔『オーケストラ楽器別人間学』

オーケストラ楽器別人間学

オーケストラ楽器別人間学

音楽の好みが変わってきたのか、最近どうも歌の入っている音楽はジャンルや洋の東西を問わずあまり聴きたいと思わなくなった。ブームに乗っかってクラシックでも色々と聴いてみようかな――と本書を図書館で借りてきた。ちなみに俺は単行本を借りてきたが、もう文庫版(asin:4101391319)が数年前に発売されている。
本書では、どんな性格や環境の人がどんな楽器を選ぶか、どんな楽器を選んだ人が楽器の機能やパートの役割に応じてどんな性格を形成していくか、どんな楽器の人がどんなデートの誘い方をするか――といったように「オーケストラにおけるパートの役割や楽器の機能」と「演奏者の人格・性格」を結びつけるような試みを幾つか展開している。まあ下らないと言えば実際かなり下らないのだが、サラッと読むにはなかなか楽しい。それに楽器の性能や演奏頻度がまとめられているのは、なかなか参考になる。そうか、オーボエは管楽器のエース的な役割なんだ。演奏者の手作りのリードを使うってことしか知らなかった。クラリネットも良いね。