渡辺健介『世界一やさしい問題解決の授業』

世界一やさしい問題解決の授業―自分で考え、行動する力が身につく

世界一やさしい問題解決の授業―自分で考え、行動する力が身につく

超一流コンサルティング会社・マッキンゼーで学んだ問題解決のスキルを、中高生に教えようという本。なかなか人気があるようで、平積みされている本屋が多いし、勤務先のボスからも読んでみると良いよと推薦された。
読んでみると、確かに中高生レベルでも読めるように工夫してあり、例えば「ロジックツリー」は「論理の木」などと言い換えてある。社会人にとっては「ロジックツリー」の方が耳慣れているしわかりやすいが、ごく普通の中高生に本気で理解してもらいたいなら、「ロジックツリー」といったカタカナ言葉を使わないことは非常に大事だ。ピラミッドストラクチャーなど他のフレームもわかりやすい言葉に言い換えて紹介されており、なかなか面白い試みだなあと思った。
まあ個人的には、中高生には「ロジックツリー」や「ピラミッドストラクチャー」よりも先にしっかり学んだり考えたりするべきことがたくさんあると思うが……。ロジックツリーを駆使する小生意気な中高生も、あまり好きになれそうにない。中高生は、たとえ少しくらい遠回りしたって良いと思う。インスピレーションに従って生きてみようぜ!