茂木健一郎『脳を活かす勉強法 奇跡の「強化学習」』

脳を活かす勉強法 奇跡の「強化学習」

脳を活かす勉強法 奇跡の「強化学習」

言わずと知れた脳科学者。少し前までは脳科学者といえば池谷裕二だったのに、圧倒的なメディアへの露出度により、今は脳科学者=茂木健一郎である。Wikipediaによれば、茂木健一郎は「クオリア」(感覚の持つ質感)をキーワードとして脳と心の関係(心脳問題)を研究しているとのこと。偶有性というキーワードも頻繁に持ち出している。
本書は自分の体験と脳科学の見地をベースとして、脳に良い(脳に気持ち良い)勉強法について書いている。例えば、自分自身は楽な方が良くても、少しくらい負荷の高い課題の方が脳はドーパミンがいっぱい出るとか、大切なのは記憶することではなく、記憶したことをどう使うかの方がよっぽど大事だとか、読み込めば示唆に富むコメントがかなり多い。書き散らしている人なので、読み手としてもどうしても読み飛ばしてしまいがちだが、ちゃんと読めば興味深いことも多い。