高橋ツトム『爆音列島』7巻

爆音列島(7) (アフタヌーンKC)

爆音列島(7) (アフタヌーンKC)

中学校内での喫煙がきっかけで転校した少年(加勢高志・タカシ)が、転校先の仲間と共に暴走族「ZEROS(ゼロス)」に身を投じる――というアウトライン。著者の自伝的な作品で、1980年代の東京・品川区を舞台としている。
この巻で、タカシ・ミッツ・マニヨンという中学時代からの親友グループが、ひとつの事故をきっかけに違う道を歩むことになる。マニヨンが(中学校は同じではないが同じく仲の良かったメンバーの1人である新美と共に)トラックに突っ込まれて死亡してしまうのである。タカシはこの事件をきっかけに高校も辞め、あまり上手く行っていなかった彼女とも別れ、本格的に暴走族に本格的にのめり込むようになる。一方、ミッツはこの事件をきっかけに(元々たまに吸っていたのだが)シンナーに走るようになり、暴走族からは一歩身を引くようになるのである。この事故は、作品中最も重要なエピソードのひとつと言って良いだろう。