熊倉隆敏『もっけ』6巻

もっけ(6) (アフタヌーンKC)

もっけ(6) (アフタヌーンKC)

月刊アフタヌーンに連載されていた伝奇漫画。おどろおどろしい作風ではなく、物の怪との共存ないし棲み分けがテーマと言えるだろう。
この巻から、姉の静流は高校生に、妹の瑞生は中学生になる。そして静流は高校の寮に入り、瑞生は柔道部に入部する。高度に安定しすぎていて、多少マンネリの化もあったのだが、2人の環境が変わることで、これまでとは違った人間関係が形成され、また面白さがアップした。
ところで、霊に憑かれやすい妹の瑞生が、たまたま道端で出会った(?)「作りもののドクロ」に、霊に耐えるための特訓を依頼するエピソード、これが滅法面白い。この髑髏、明らかに変態なのである。

作者自身もけっこうお気に入りらしく、最終巻である9巻では、巻末のおまけページで、このエピソードの後日譚が描かれている。しかもカラー。