イワシタシゲユキ『女王様がいっぱい』5巻

女王様がいっぱい 5 (BUNCH COMICS)

女王様がいっぱい 5 (BUNCH COMICS)

主人公の泉佐野は、「文学史に名を残す文豪になる」夢を早々に諦め、「文学史に名を残す文豪を育てる」夢と共に出版社に就職する。しかし文芸に携わる機会がないままいくつかの雑誌を転々とし、今回の異動では何と、レディコミ顔負けの過激な描写を売りにした少女漫画誌に配属されてしまう――というプロローグから始まるラブコメ。要は、元文学青年なのにエロ満載の過激な少女漫画誌の編集にさせられた主人公が、ぶつくさ言いながら同僚の編集者や担当の漫画家にエロいことをしたり妄想したりしている漫画……だったのだが、この巻で完結してしまった。

あれ、もう終わり? 一生ついていくつもりだったのに! 何かアッサリした終わり方だったな。かなり面白かったので、打ち切りではないと思うのだが、一般的には人気がなかったのだろうか。終わりどころを間違えるのは愚の骨頂だけれども、同僚の編集者と18歳女子高生漫画家の間でフラフラ揺れる主人公をもう少し見ていたかった気もする。
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