森田まさのり『ROOKIES』5巻

ROOKIES (5) (集英社文庫 も 20-30)

ROOKIES (5) (集英社文庫 も 20-30)

少年漫画の金字塔『ろくでなしBLUES』で大ブレイクして、現在は『べしゃり暮らし』を連載する著者による傑作野球漫画の文庫版。Wikipediaの紹介文を引用しておく。

二子玉川学園高校(通称ニコガク)へ赴任してきた新人教師・川藤幸一(かわとうこういち)。そこで彼が出会ったのは部員の起こした不祥事により活動停止中の野球部。かつては春のセンバツ甲子園出場まで果たしていた伝統ある部も、現在では不良達の溜まり場と化し、部員達は自暴自棄になっていた。しかしそんな部員達の心の奥底に残る情熱を見抜いた川藤。彼は野球の「や」の字も知らなかったが自ら顧問となって、野球部の再建に乗り出す。そんな川藤の親身になって根性を叩きなおそうとしてくれる態度に動かされた不良部員達が、やがて夢の甲子園を目指す物語。

新庄は(意地を張っていたために)野球部員として練習に参加するのが1ヶ月遅れた上、なまじ守備が巧いため、「自分のユニフォームが汚れていない」のだが、そのことを気にして暗い表情を浮かべているエピソードが有る。不器用なタイプだが、仲間に入りたい気持ちが人一倍強いので、ユニフォームの汚れの有無が、仲間との壁に見えてしまうのである。これは第5巻で――というか、本作全体を通して最も好きなエピソードである。泣けるねマジで。