『涼宮ハルヒの消失』

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超有名ライトノベルである涼宮ハルヒシリーズの第4作『涼宮ハルヒの消失』を映画化したアニメ。映画じゃなくてテレビでも良かったのではないかと思うが、いやもう、とにかく面白かった……あれ、もう感想が終わってしまった。常々思うが、面白いフィクションの「どこが面白いか」「なぜ面白いか」を書くのは本当に難しい。
まあ今日はクリスマスで暇なので、もう少し余談めいたことを書いておこう。

余談

俺は若い頃から押しも押されもせぬマニア気質でありコレクター気質であるが、4つの点で「いわゆる類型的なオタク」とはちょっと違っていた。

だが30歳を超えてから、ちょっと事情が変わってきた。2ちゃんねるやニコ動や同人誌とは今でも無縁だが、実はアニメーションをちょいちょい観るようになったし、その中には「いわゆるオタクが好きなアニメ」もいくつかある。数は少ないがライトノベルも手に取るようになった。まあ関連グッズを買い漁る「オタク的需要」とも、偉そうに評論する「東浩紀的需要」とも無縁だが、アニメもライトノベルもけっこう面白いよな、と思っている。
その中でも、涼宮ハルヒシリーズ、これは世間的な人気も頷けるというか、「ラノベ」というレッテルを張っていたら損するよという作品の最前線に位置づけられるだろう。萌え系のアニメ絵+下手糞な一人称語り系の文章で、ライトノベルに耐性のない人間はまず買うだけで一苦労だし、読み進めるのはもっと辛い。俺もそうだった*1。が、そこに耐えていただくと……これはお話としては、はっきり言って物凄く面白い。SF的なギミックが散りばめられており、なるほどこれがSFの新しい書き方なのかと感心することしきりである。
で、涼宮ハルヒシリーズのアニメーションは、原作にかなり忠実にアニメ化されているようなのだが、文章だと(慣れるまでは)とにかく胸糞悪い下手糞な一人称視点が、あまり違和感なく受け止められる。狼と香辛料というアニメも、原作で読むとかなりクサくて俺は今でも辛いが、アニメだとあまり違和感がない。ライトノベルの入門として、原作ではなくアニメから入るというのは、わりに正しいアプローチかなと思う。
まあ色々と書いたが、クリスマスイブに『英国メイドの世界』の感想をアップし、クリスマスに『涼宮ハルヒの消失』の感想をアップする32歳の男性が世間でいかに評価されるのか、もう私には想像だにつきませんが、ええ、まあ「消失」は既に3回は観ましたとも。だって面白いんだもん!(居直り)

余談2

俺は特典に興味がないので通常版を買ったが、単純な見た目としては、Amazon限定のスチールブックとかいうのが最も所有欲が満たされるな。しかし改めて思ったんだが、AmazonってDVDやBlu-rayが安いな。俺は新宿のタワレコで通常版を8,400円で買ったのだが、Amazonでは通常版は6,160円、Amazon限定版が8,400円である。予約するのも……と思って、たまたま発売日の2日後くらいに新宿に行ったついでにタワレコで買ったのだが、最初から素直にAmazonで買えば良かった。

*1:俺は買うのが恥ずかしいので図書館で借りたが、人気があるので予約になり、わざわざ予約&取り置きしてもらったハルヒを30歳男性が図書館のカウンターで受け取るというSMプレイを味わった。