カッパが実在する架空の日本を舞台にした、カッパ観察記。この漫画が連載された当初は「新しい!」と思ったものだ。なにせ主人公を含む人間の顔は一切描かれず、ペットのカッパや動物にだけ表情がある。ただしそうなると、人間の側への感情移入を生み出すのは大変である。雑誌での1回あたりのページ数が少ないこともあり、面白いが1巻か2巻で終わり、石川優吾のキャリアとしては、いわゆる「異色作」としての扱いになるだろう……と当初は予想していた。しかし意外や意外、何と15巻も続いてしまった。まあ面白い漫画はみんな大好きだということだろうなあ。オススメ。