おおひなたごう『目玉焼きの黄身 いつつぶす?』2巻

目玉焼きの黄身 いつつぶす? 1 (ビームコミックス) 目玉焼きの黄身 いつつぶす? 2 (ビームコミックス)
登場人物は生真面目な顔で生真面目に振る舞っているのだが、それがどこかズレていて静かに笑えるタイプのギャグ漫画。
主人公は食事に関する些細なことが気になって仕方ないタチで、それが原因で仕事でスランプになるわ、彼女との仲がギクシャクするわと、まあろくでもない主人公である。2巻でも、ショートケーキの苺をいつ食べるかとか、なぜ(ラーメンではなく)つけ麺を食べるのかとか、焼き鳥を串から外すのは何故だとか、卵かけご飯の生卵は混ぜてから飯にかけるか・飯に乗せてから混ぜるかとか、コンビニのおにぎりは普通に食べるか割ってから食べるか……とか、もうとんでもなく下らないのだが、だからこそ面白い。
例えば、私も元々「つけ麺」はあまり好んで食べる方ではなかったのだが、本書を読んで色々と考えが変わった。確かに「ぬるい」「ぬるくても美味しい」麺類は、つけ麺だけかもしれない(つけ麺は、スープが熱くて麺が冷たいことが多い)。それにつけ麺は(ラーメンと違って)あくまでもぶっとい麺を心行くまで楽しむもの……という主張は、なるほどと頷かされる。