八十八良『不死の猟犬』1巻

ハルタという雑誌で連載されている漫画。以前たまたまハルタを読んだとき、別冊で本書の第一話が載っていたのだが、それが面白かったのでコミックスを買ってみた次第。
「人と動物を分けるもの それが復活だ」という登場人物の言葉がある通り、この世界では、人間は死んだ途端に「復活」する。しかしながら、中には「ベクター」と呼ばれる死んでも復活しない人間がいる。文字通りの死に至る病である「RDS」に感染した人たちである。しかもRDSは伝染する。詳しいメカニズムは不明だが、ベクターを愛することで伝染するようだ。復活を前提とした社会においてベクターは非常に危険な存在であるため、見つけ次第「処分」される……と、こういう設定である。
主人公は、ベクターを愛したばかりにRDSに罹患して死んだ妹を持つ刑事。そしてヒロインは警察組織でスパイのようなことをしながらベクターの逃がし屋をこなす少女。そしてこの少女は、組織から指示を受ける。「主人公をRDSに感染させて殺せ」と。
独特の世界観だが、なかなかハッタリが効いていて面白い。2巻も買おう。