バーナード・マー『マネジャーのためのKPIハンドブック』

マネジャーのためのKPIハンドブック―知っておくべき「75」の評価基準

マネジャーのためのKPIハンドブック―知っておくべき「75」の評価基準

財務・顧客・マーケティングと販売・業務プロセスとサプライチェーン・従業員・企業の社会的責任(CSR)という(BSCを念頭に置いたと思われる)6つの視点で75のKPIを洗い出し、それぞれに「この指標の持つ重要性」「評価方法」「データ収集のコスト/労力」「目標設定/ベンチマーク」「ヒント/警告」「参考資料」という項目で解説を加えている。
75のKPIは以下の通り。海外の本だけあってほとんど聞いたことのない指標もあるが、そうしたものの中にも有益そうな指標がある。

  • 財務の視点(1-18)
    • 純利益、純利益率、売上総利益率、営業利益率、EBITDA、収益成長率、株主総利回り(TSR)、経済付加価値(EVA)、投資収益率(ROI)、使用総資本利益率(ROCE)、総資産利益率ROA)、株主資本利益率ROE)、負債資本比率、現金循環化日数(CCC)、運転資本比率、業務比率(OER)、売上資本支出率、株価収益率(PER)
  • 顧客の視点(19-26)
    • ネットプロモータースコア(NPS)、顧客維持率、顧客満足度指数、顧客収益性スコア、顧客生涯価値、顧客回転率、顧客エンゲージメント、顧客からのクレーム
  • マーケティングと販売の視点(27-37)
    • 市場成長率、相対的市場シェア、ブランド資産価値、コスト・パー・リード(CPL)、顧客転換率、検索ランキング(キーワード別)とクリック率、ページビューと直帰率、オンラインの顧客エンゲージメントレベル、オンライン広告投入量シェア(OSOV)、ソーシャルネットワーキングフットプリント、クラウトスコア
  • 業務プロセスとサプライチェーンの視点(38-55)
    • シックスシグマレベル、設備稼働率、プロセス無駄レベル、注文遂行サイクルタイム(OFCT)、デリバリー完了、納期内(DIFOT)率、棚卸差損率(ISR)、プロジェクトスケジュール差異(PSV)、プロジェクトコスト差異(PCV)、出来高(EV)指標、イノベーションパイプライン強度(IPS)、イノベーション投資回収率(ROI2)、製品化までに要する時間、直行率(FPY)、手直しレベル、品質指数、総合設備効率(OEE)、プロセス/マシンダウンタイムレベル、一次解決率(FCR)
  • 従業員の視点(56-67)
    • 人的資本が生み出した付加価値(HCVA)、従業員当たりの収益(RPE)、従業員満足度、従業員エンゲージメントレベル、従業員による自社推薦度、従業員離職率、従業員平均在職期間、欠勤ブラッドフォードファクター、360度評価スコア、給与の競合優位率(SCR)、採用に要する時間、トレーニングの投資利益率
  • 企業の社会的責任(CSR)の視点(68-75)
    • 二酸化炭素排出量、ウォーターフットプリント、エネルギー消費、保全と改善努力による削減量、サプライチェーンマイル、廃棄物削減率、廃棄物リサイクル率、製品リサイクル率

(私は一応一読したけど)熟読すると言うよりは、必要に応じて適宜必要箇所を参照するタイプの本だね。