
- 作者: 林修
- 出版社/メーカー: 青春出版社
- 発売日: 2014/10/25
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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本書の内容は……まあまあ、というところかな。
でも決して悪くはない。むしろ期待よりは良かった。移動の合間の暇潰しとして駅構内の本屋で買っただけなので、想定以上に楽しませてもらった。
本書の特徴としては、やはり著者の生真面目な性格が滲み出ており、良くも悪くも「正論」が並んでいるところだろうか。
例えば「おわりに」の一節。
僕は授業でしばしば恋愛の話をします。すると、アンケートに必ずこんな質問が出ます。
「女性を口説くコツを教えてください」
世の中にはさまざまな女性がいるのに、それを一つの「コツ」なるものでなんとかしようという精神の怠惰さが一番の問題です。そういう安易さこそがモテない最大の理由なのに、それがわかっていないのですから、この質問の主には厳しい現実が待っていると言わざるをえません。
同じことが仕事に関しても言えます。さまざまな資質の人がいて、自分と向き合うなかで己の「仕事観」を築き、さらには己の「方法論」を確立してようやくうまくいく、それが仕事です。安易なマニュアルを読んでどうにかなるようなものではないのです。世に仕事のハウツー本があふれているのは、一冊や二冊の本では仕事はうまくいかないことを証拠立てていると言えるでしょう。
正論である。
そしてこれなどは、その「正論」が気持ち良くハマった例である。
こう言われたら、ぐうの音も出ない。