中村あやえもん『ストーリー作家のネタ帳 イベント編1 キャラクターの王道プロット15種』

本書は、ストーリーを考える人向けに王道プロットをまとめた「ネタ帳」という位置づけの本とのこと。しかしわたしのように小説を書かない人間でもそれなりに楽しめた。本書で挙げられるイベントは、具体的過ぎず、抽象的過ぎず、なかなか絶妙な粒度で書かれており、これまでに見聞きした小説や映画・漫画・アニメ・ドラマなどのイベントと結びつけやすいからである。

さて具体的には、以下のイベントが紹介されている。

  • メインプロット向けのイベント
    • メリットがないのに優しくする
    • 無害な相手を恐れる
    • 見下される
    • 恨みを持つ
    • 恨みを持つ(恋人が敵になる)
    • 恨みを持つ(敵に養われる)
    • 罪を背負う
    • 人間以外のものが意志を持つ
  • サブプロット、場つなぎ向けのイベント
    • 権威者に否定される
    • 助けたことで不調を抱える
    • 上機嫌になりすぎる
    • ハッタリをかます
    • 好きになる
    • 嫌いになる
    • 気が変わる

どれもシンプルなイベントだが、具体的な作り方が本書で詳述されている。なかなか面白い本。