佐藤優『十五の夏(上)』

十五の夏(上) (幻冬舎単行本)

十五の夏(上) (幻冬舎単行本)

ごく中流の(しかし教育投資を惜しまない)家庭に生まれた佐藤優が、高校1年生の夏に、東欧からロシアへの一人旅をする……というアウトライン。

『深夜特急』に比肩する旅文学だという触れ込みもあながち間違いではない。胸が熱くなったし、冷戦の続くこの時代に共産圏の国々をわずか15歳の少年が一人旅をすることのプレッシャーは半端ないものがある。