月村了衛『機龍警察 未亡旅団』

機龍警察 未亡旅団

機龍警察 未亡旅団

機甲兵装という人型を模したロボットが市街地で使われるパラレルワールドにおいて、最新の技術を搭載した「龍騎兵」を要する警視庁特捜部の活躍を描いた小説シリーズ。

第4弾では、チェチェン共和国から侵入してきた女性だけのテロリスト集団との戦いが描かれる。龍騎兵のパイロットは警察官ではない。職業軍人、元ロシアの警察官、北アイルランドの元テロリストという、どいつもこいつも一筋縄ではいかない外部の人材がパイロットとして選ばれている。第1弾では職業軍人の姿、第2弾では元IRF(IRAの流れを汲む過激派という設定)のテロリストのライザ・ラードナー、第3弾では無実の罪で国を追われて悪党に身をやつした元ロシアの警察官ユーリ・オズノフに、それぞれスポットライトを当てていた。では第4弾はどうなるのかなーと思ったところ、これが特捜部の部長を支える二人の管理職にスポットライトが当たっている。そしてこれまで以上に警察組織で出世争いをすることの難しさが描かれている。めちゃくちゃ面白いなー。