- 作者: 高野秀行,岡部敬史,さくらはな。
- 出版社/メーカー: 扶桑社
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- 作者: 赤塚不二夫
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そんなわたしではあるが、最近、中学校以来の友人が将棋にハマり、色々と将棋のイベントに参加したり将棋アプリを使ったりしている。それもあって、わたしも何となく将棋への興味が出てきて、極稀に対戦をネットで見たりと、まあそんな感じで段々と将棋に対する興味・関心が復活してきたところ、その友人に本書を借りたので、読んでみた次第(色々あって進呈してもらった)。
この本は、コマの動かし方や囲いを紹介する「入門書」と、プロがプロの戦法を紹介する「専門書」の間に位置づけられる本である。この手の「入門書の次に読む本」は(将棋に限らない話かもしれないが)実はそれほど多くなく、非常に興味深く読んだ。例えば、そもそも「筋がいい」「筋が悪い」の「手筋」とは将棋用語なのだが、将棋のテレビ中継で解説者が「手筋ですねえ」と言っていてわたしも「ふーむなるほどね」と頷いてみせるものの、実は手筋とは何かよくわかっていない……などという人には大推薦である。
あと、プロでは常識(ないし良いもの)とされているけれども、級位者(初段になれないような人)にとっては必ずしも良くないようなこともあったりするそうで、それが具体的に挙げられている。例えば、居飛車と振り飛車で言うと、現状、プロは居飛車の方が優勢で、今をときめく藤井聡太も居飛車党なのだが、実は級位者は振り飛車の方が扱いやすかったりするそうだ。本書では、その理由が明確に述べられている。他にも、最近では玉をガチガチに囲い過ぎないのが流行りになっている(空間を使って広く戦うという趣旨)のだが、これも級位者が半端に真似をするとボコボコにされる極意である。級位者は、まず自分の得意な囲いをひとつかふたつ作って、それを何度も何度も指し続けることが重要とのこと。
他にも「なるほど」と思わせられる話が多く、かなり気に入った本。